
お子さまが中学生・高校生になると、身体つきや心のあり方に大きな変化が見られるようになります。
少し前まであどけなかった姿が、ふとした瞬間にぐっと大人びて見えることもあるのではないでしょうか。
この成長期は、身体のバランスが変わりやすく、姿勢や筋力のアンバランスさから疲れやすくなったり、
心の面でもちょっとしたことに敏感になったりと、日々の変化にご本人も戸惑うことがあるようです。
そんな繊細な時期にこそ、バレエの持つ「芯の強さ」と「しなやかさ」が、大きな支えになります。
バレエのレッスンでは、姿勢・柔軟性・筋力をバランスよく育てていきます。
体の軸を整えることによって、成長期特有の体のゆらぎをやさしく支え、怪我の予防にもつながります。
また、音楽とともに感情を表現するバレエは、言葉にしづらい思春期の心を整理し、バレエの音楽にのせ体を動かすことによって自分自身と向き合うきっかけにもなります。
加えて、普段のレッスンとは別に舞台や発表会といった目標に向かって努力を重ねる経験、仲間との協力や、協調性を養いコミュニケーション力にさらに身につけることができます。
「上手くなりたい」という気持ちと、「思うように体が動かない」もどかしさもあると思います。
その間を行き来しながら、考えて体を動かすことの楽しさ、面白さに気づけたら将来に役立つことと思います。
お子さま自身が自分の体と心を理解し、受け入れていく過程は、バレエを通して得られる大切な“成長”の一つです。
変化の多いこの時期にこそ、バレエの時間が、心と体のバランスを取り戻す「安心できる場所」となりますように、私たち指導者も、踊りの技術以上に、お子さまたち一人ひとりの「今」と丁寧に向き合いながらサポートしてまいります。